「わぁ、見て見て通るよ!」


「ホントかっこいいよねー。」


そんな声を横目に聞きながら私、佐藤千秋-サトウチアキ-ははぁっと溜め息をつく。


「千秋はああいうの嫌いそうね。」


私の横で歓声の方をちらりとも見ずにそう言っているのは、


私の高校に入って初めての友達。


野間晴菜-ノマハルナ-。