「夢亜を離せよ」


肌にピリピリとした空気を感じる


恋斗が怒っているんだ



男は私の首を離し私はその場に座り込んでしまった



「夢亜………平気か?」


「………うん。恋斗……あの人は誰?」


私の質問に一瞬戸惑いを見せた恋斗だけど



「一応父親」



答えてくれた


恋斗の父親は現王族のトップであり



ヴァンパイア界で最も恐れられている人物らしい



「お前も………あいつも守るから」

ぎゅっと抱きしめられたかと思うと温もりはすぐ消えた