散りゆく桜の花びら

俺は、全力で自転車を漕ぎ、国立病院へ向かった

火事場の馬鹿力とでも言うのだろうか、
中学校から国立病院までは数十kmある
普通なら数十分かかるのを、僅か十分で着いてしまった

自分の力に驚きながらも病院に入り、待合室へ行き、木葉の母親を探す

あちらも俺を見つけたみたいで、簡単に落ち合う事ができた

暫くして看護婦が大声で呼んだ

「香月硝子さーん」


香月硝子(カツキショウコ)
それが木葉の母親の名前、まあ硝子さんとでも呼んでおこう

俺と硝子さんは、検査結果を聞くために問診室へ向かった