キーっ!! バスが急停車したせいで、みんな揺られた。 身長が低い私はおやじの背中にダイブ!!! おえ~っ… ほんと、泣いちゃいそうだけど、必死に涙をこらえた。 「大丈夫?」 ふと、前から声がかかった。 私がおもいっきりダイブしてしまったからだろう、一応謝っておこうと顔をあげてみれば。 そいつは南校の生徒だった。 名前はよくわからないけど、イケメンで有名な、私と同じ2年生。 「ごめんなさい」 うつむきながら、謝罪してみる。 その男は笑顔で「そんな」と言った。