─────都内高級寿司店

桧のカウンター席に並ぶ淳一とゼンは、江戸硝子のお猪口を片手に透明度の高い日本酒を口に運ぶ。


「今日は、奢るから。なんでも好きなもの頼め」

「大トロ、アワビ、ボタンエビ、いくら、ホタテ、うに特盛り、エンドレスでおねがい」


寿司店の店主が、笑顔で「ありがとうございます」と声をあげた。


「回転寿司じゃねーのに」と笑うゼンもどこか楽しそうだ。



桧のカウンターには、竹の葉が一枚。
その上に次々と寿司が並べられていく。



「うまそー」

淳一は、箸をとると次々に平らげていく。