淳一と李花は並んで食事の準備をはじむた。


李花が作ったサワークリームを淳一が味見して、にこりと笑う。


「李花、天才だな」


淳一が李花の頭を撫でると、李花は嬉しそうにはにかんだ。


「いい奥さんになりそうだな」

「あ、待って……じゅんちゃん」


見つめ合って、唇が合わさる。

サワークリームを泡立ていた泡立て機がシンクにカランと転がった。



「じゅんちゃん、さっきから邪魔ばっかする」


「ちゃんとジャガイモの皮むいただろ?」


淳一の唇は、李花の耳をかすめ、首筋を滑り降りた。


「そうだけど……あ、これじゃお料理できないよ……」


「そんなことないだろ、はい続けて」


淳一は李花に泡立て機を握らせると、背後に回って李花を抱きしめた。