「ぁ、あのっ…!」
『は、はい…ッ?』
化学室に緊張が走る。
柚は初対面に対してあまり自分からは声をかけない。
…それは、柚の前にいる女の子も同じだった。
「…化学部の…方ですか…?」
『ぇ、あ…その、貴方は…?』
「もっ、森山柚ですっ…!」
『あっ、私、松下妃奈子と申しますっ…!』
柚が頭を下げれば、妃奈子も頭を下げる。
柚は、妃奈子と自分は似ていると感じた。
『あのっ、私…化学部員じゃなくて…、』
「え…?」
『生徒会!…の者なんです…けど、』
「あ…。」
何だ…。
そうだったんだ…。
妃奈子が化学部員でないと分かり、少し落胆する柚。
妃奈子とは、上手く友達になれそうだと思っていたからだ。

