そのとたん、彼は露骨にうれしそうな表情を見せた。
 クールだった顔が、ぱぁっと明るくなる。
 
 「そうか、お前もこっち側の人間か」
 コッチガワノニンゲン?
 それ何なの?

 「どういうこと?」
 「ちがうのか?だって入学式からサボるなんて、不良としか思えない」

 ?????????!
 なにぃ!?
 入学式ぃ!?

 放心状態で立ちつくす私。
 そして私を見ながら目を白黒させているイケメン。

 彼は、恐る恐るといった表情で言った。
 「おい、まさかお前、入学式を……」
 私は回らない頭と回らない口を必死で使い、一言だけ言った。
 「……忘れてた」

 言うが早いか、私はまた、気を失ってしまった。