遠野が好きだと気づいてから1ヶ月後。


僕はその気持ちから目を背けている自分に気づいていた。


「なー坂木。お前好きな子とかいないの?」


僕は1つ上の先輩たちと仲が良かった。


今も香月、織原、そして木津の3人の先輩と部室で話していた。


香月先輩は僕を弟のように可愛がってくれている憧れの先輩だ。


「え、気になる気になる!どうなの?」


そう身を乗り出してきたのは織原先輩。


香月先輩の彼女で、清楚な佇まいだが明るい性格で人気者だ。


「えーいないっすよ。僕はあんま恋とか出来なくて…」


あの事は千尋にしか話していない。


そう。


そしてこの頃は好きになる気持ちを抑え、こういい聞かせていた。


女なんて

一皮剥けば

あいつらとみんな同じだ、と。