放課後。


体育館の更衣室。


遠野、と名乗ったその子と私は向き合っていた。


「あのー…木津先輩。あたし、何かしましたかね…?」


微かに怯えを見せながら、遠野は私にそう尋ねた。


「ね、遠野ちゃん。大城先生を……どう思う?」


核心に迫った。


元々待つのも、耐えるのも嫌いだった。


「え…っと、いい……先生だとしか」


「そう、ならいいんだ。先生は……『みんなのもの』だから」


食い付くように、私は遠野の言葉に被せてそう言い放った。


ここまでしたのは他でもない。


私は直感してしまったのだ。


きっと先生は彼女のような子を好きになる。


ただただ、私は必死だったんだ。


自分の儚い恋を守るためだけに。