世利の声がして、ハッとして目をさました。


実家に来てることを忘れて、寝坊してしまったと慌てて起きると、服を着たまま疲れて寝てしまった自分を思い出す。


時計を見ると、9時をまわっていた。


下の部屋に行くと、世利があたしを見て、可愛い笑顔で喜んでいる。


「世利…ごめんね…ママ、預けてごめんなさい」


「晴香、ママに話してみない?祐輝さんと何かあったんでしょう。話したら少し楽にならない?」


「ママ、パパはあたしが生まれたあと、ママを同じように愛してくれた?」


「同じようにって?」


「母親としてじゃなく、女として…」


「どうだったかな~ママ達は、結婚して4年子供ができなかったからね~晴香が生まれからは、二人して子育て中心の生活だったかな~」