実家に着くと、中から父親が出てきた。


「祐輝…すまなかったね」


「父さん…ごめん。今日は都合つけてもらって…」


「お父さん、聞いてちょうだいよ~祐輝ってたらね~」


「母さんも、ご苦労様だったね。まず中に入って…」


「もう話したいことが沢山あってね~まずは…」


「ごめん母さん、ちょっと父さんと二人っきりで話したいんだ。外出てきていいかな…」


「別に母さんいたっていいじゃない~母さんが邪魔だって言うのかい!」


「母さん、少しは祐輝の気持ちも考えなさい!祐輝…近くで何か食べてくるか~」


「ありがとう父さん…」


父親が大きな声を出したので、さすがの母親も黙って家に入った。


祐輝の実家は、田舎町だったが、近所に商店街があり、その一角に飲食店が軒を連ねている。