スパイシーな彼~あなたとの甘く優しい瞬間

「柴崎さん、手首の痛みは大丈夫かな」


「はい大丈夫です…」


「小さなお子さんもいるようだし、家事も大変だと思うから、指の形に固められるギブスしてあげるね…温めると、形変わってしまうから、お湯とかにつけなかったら、日常の生活は右手使っていいから~お風呂より、シャワーがいいのと、温かいお湯に指つけないこと」


とにかく早口の先生に、はい…と答えるしかなかっかった。


看護師さんに言われるまま処置室に入ると、消毒液がついているのか…アルコール臭いガーゼで、右手を綺麗に拭いてくれた。


看護師さんと先生が、碁盤の目になったガーゼのようなものを、お湯につけると、晴香の折れた指に合わせて巻き付ける。


曲がった指を治すからなのか、少し中指側に力を入れた先生の力が少し痛くて、思わず


「うっ…」


と声を出してしまった。