病院までの距離が、沈黙の続いている3人にとっては、長く感じられた。
世利だけが、外の景色を見ながら、はしゃいでいる…
この人の後ろ姿を何度も見てきたはずなのに、今日ほど優しく見えた日はいつかあっただろうか?
世利に微笑んでいる横顔…
優しく穏やかな声を、聞いていると、辛かったことも少しだけ忘れられる…
病院の駐車場に車を止めると、祐輝が降りて、世利を降ろして抱き抱えた。
どことなく寂しげに見える祐輝の顔が、晴香の瞳に写ると、心の中に祐輝を求めていた自分の気持ちがほんの少しだけ、よみがえる…
「ありがとうね~気をつけて、お母さん送ってきて…お父さんにもよろしくね。晴香のことは、しばらく任せてちょうだい。落ち着いたら、必ず話しさせるから…今晩、帰ったら私に連絡してくれたら、右手の様子知らせるから~さぁ世利おいで…」
祐輝は世利を渡すと
「すみません…よろしくお願いします」
そう言って車に乗った。
駐車場から出て行く祐輝は、一度も振り返ることはなかった…
世利だけが、外の景色を見ながら、はしゃいでいる…
この人の後ろ姿を何度も見てきたはずなのに、今日ほど優しく見えた日はいつかあっただろうか?
世利に微笑んでいる横顔…
優しく穏やかな声を、聞いていると、辛かったことも少しだけ忘れられる…
病院の駐車場に車を止めると、祐輝が降りて、世利を降ろして抱き抱えた。
どことなく寂しげに見える祐輝の顔が、晴香の瞳に写ると、心の中に祐輝を求めていた自分の気持ちがほんの少しだけ、よみがえる…
「ありがとうね~気をつけて、お母さん送ってきて…お父さんにもよろしくね。晴香のことは、しばらく任せてちょうだい。落ち着いたら、必ず話しさせるから…今晩、帰ったら私に連絡してくれたら、右手の様子知らせるから~さぁ世利おいで…」
祐輝は世利を渡すと
「すみません…よろしくお願いします」
そう言って車に乗った。
駐車場から出て行く祐輝は、一度も振り返ることはなかった…

