憲吾は、まさか晴香はやらないよな~なんて思いながら、先生のエプロンを引っ張った時だった。


「できるよ!できたら遊んでね」


「先生!」


憲吾が叫んだ時に、シャボン玉をこぼした子に気をとられた先生が園庭から目を離した。


憲吾は、思わず駆け出し


「晴香~だめ!」


叫んだと同時に、晴香はかけ上がっていた…


神様お願い…


憲吾が心で祈った。


上がれた!と思って、憲吾が滑り台の下についた時だった。


バランスを崩した晴香が、滑り台の上から、ドスッという音とともに、落ちた。


「ウッ…」


頭の後ろを強く打って、動かなくなった。


憲吾は、慌てて駆け寄ったが、自分も晴香の傍で頭から突っ込んで転んでしまった。