晴香の実家では、ビールを少し飲んだだけで、酔いがまわった晴香の父と、憲吾の父が、久しぶりに皆で集まったことに、喜びながらも、これからのことについて話していた。


晴香の母、憲吾の母は、晴香と憲吾の写っている小さな頃のアルバムを見ながら、何やら昔話をして楽しく語っている。


憲吾は、晴香の隣に横になりながら、優しく髪をなでていた。


憲吾に髪を触られていると心地よい眠りに誘われる…


一瞬落ちそうになる眠りに、再び目をあけて、憲吾の顔を見て確認して微笑む…


「晴香…傍にいるから、眠っていいよ。一緒にいるから~」


「憲吾…祐輝はどんなふうに今考えているのかな。簡単に離婚してはくれないよね…」


「まだ先のことはわからないけど、もう、俺達のこと解っちゃったんだから、前よりは、晴香を無理矢理どうにかしようなんて、思ってないよ。心配するな」