どれだけ考えても、祐輝の頭の中に、これと言った確信に触れる答えが見つからないまま、ただ、憲吾と晴香が抱きあっている様子を想像して、嫉妬に狂いそうになっていた。


晴香とこれからどうしたら良いのだろう…


一番はやり直すこと…


いや?待てよ…それは憲吾との関係を知らなかった自分の気持ち。


今もし晴香が戻ってきて、家族としてやり直すのは可能だろう…


だけど…


他の男に抱かれたかもしれない晴香を、許すことが、できるだろうか?


晴香を抱くことが…できないかもしれない。


でも、世利のこともある。


愛し合ってる…と言われて、はい!そうですか、と言って簡単に、二人の幸せを考えてあげるなんてことも、無理だ…


世利はどうするんだ?俺が育てる…どうやって。


答えの出ない問題に、頭の中がパニックになりそうで…


母親を送ることも考え、寝室に戻ってベッドに入る。


明け方近く、やっと祐輝は眠りについた。