祐輝は帰ってから、なにやらゴソゴソと、晴香のタンスの中から、服を出していた。


「全くね~晴香ちゃんがわがままなのは、両親の育て方のせいね~」


風呂にお湯を入れに行った母親が、ズカズカと入ってきて、愚痴をいい始めた。


「母さん、明日俺、休暇もらって、晴香のところに着替え届けたら、自宅まで送るから。父さんにさっきメールしたら、午後から休んでくれるって言ってたし、晴香の様子話すから~」


「祐輝!あんた、あんな勝手な言い分、のむ訳じゃないでしょうね~母さんは、許しませんよ。世利のことも不安だったら、やっぱり調べてもらって、確かめなさい!祐輝の子供なら親権だって…」


「母さん、少し黙っててくれないかい。俺は、間違っていたかもしれない…晴香の生んだ子供は、間違いなく俺の子供だよ。俺、憲吾って奴のこと許した訳じゃない…でも、あいつにあって、俺にないもの、ずっと晴香の実家にいて考えていたんだ。俺…晴香を好きだよ。でも、俺は、晴香が自分と一緒にいるのが、子供もいるし、当たり前だって思ってたんだ」