世利は、俺の子供か?


子供だよな…


そんなことを達也のせいで、また悩み出した祐輝…


仕事も失敗ばかりで手につかない1日になっていた。


昼休み、達也を避けるように、祐輝は外に出た。


これ以上達也の話しを聞いていると、迷わなくてもいい余計なことで、悩みを抱えそうだ。


近くの蕎麦屋に入ると、あまり食欲がなく、ザル蕎麦を注文すると、おもむろに携帯を取り出して見る…


達也からのメール…


【柴崎さん、昼食一緒にどうですか?朝の続き聞いてもらいたいし】


うんざりして、返信もせずに削除してしまった。


蕎麦が来て…味わうこともせず、ただ腹の中に流し込んだ。


昼休みが終わるにはまだ時間がある…


会計を終わると、祐輝は外に出て母親に電話をしていた。


「母さん、世利って俺の子供だよね…世利って俺に似てるかい?」


「祐輝…あんた何言ってるの?祐輝に似てるじゃないか~晴香ちゃんに、何か不信なことあるのかい?」


「いや…いいんだ」