自分にもやましいことがある達也は、知ってて知らない顔をして、夫婦として関係も持っていた。


しかし…


そこからが問題だった。


妻結花理が、妊娠したと達也に言ってきたというのだ。


本当は、喜ぶべき話しのはずなのに、達也は聞いて迷っていた。


本当に自分の子供なのだろうか?


もうすぐ、5ヶ月になり、お腹が目立ち出してきた結花理に、何度が確かめようとした。


でも、子供用品を買い揃え、楽しみにしている妻を見て、信じようとしているが、そのことで毎日表情が暗く、離婚さえも考えているという達也の相談を聞いていたのだ。


自分のことだけでも、今頭の中がいっぱいで、ただ祐輝はプライドが高いので、自分の家庭のことを、けっして人には言わずにいた。


そのせいか、一度遊びに行った祐輝の家庭が、幸せに思えていた達也は、祐輝を慕い信頼して、話しをしてきている。