スパイシーな彼~あなたとの甘く優しい瞬間

トイレを済ませて部屋に戻ると、晴香は布団の上に座っていた。


「晴香、トイレとか大丈夫?」


「うん…」


憲吾は前向きになって、晴香を抱えるように座った。


いつもと違う晴香の瞳のくもりに、憲吾は不安を感じていた。


元気がないというか、どこを見ているか力のない瞳…


疲れて、気持ちが沈んでいるせいかな?とも思うが、何だかいつもと違う…


「晴香、何かしてほしいことないかい?」


「うん…」


「世利ちゃん連れてきてあげようか~寝てばからいて、寂しいだろう…」


「いい…」


「晴香、どうしちゃった?お風呂は…今日は手も痛いから無理だしね~」


手を握りしめても、力なく、いつもの笑顔は全くない…


晴香の母が、果物と、お粥、憲吾の食事を持ってきた。


「晴香~少し食べよう」