スパイシーな彼~あなたとの甘く優しい瞬間

晴香は、うとうとしたものの、目を覚ましていた。


さっき起こった、恐ろしい祐輝とのやり取りの中で、自分の気持ちをぶつけられたことにだけは、満足感があった。


離婚て、結婚するより大変なことなんだな~


そんなことを考えながら、痛む手を見てみた。


紫に変わって、腫れている手首を見て、晴香は思っていた。


きっと、祐輝と結婚していながら、憲吾と関係をもってしまった罰なんだ。


してはいけない不倫をしてしまったことで、神様が私に与えた罰…


でも、愛してほしいと願った人に愛されないことが、とても辛くて、悲しくて…


世の中の女性は、そんな状況でも、一生結婚した人と添い遂げているのだろうか?


自分がわがまますぎたのだろうか…


でも、祐輝と一緒に生活するなんて、もう考えることなんてできない。


たとえ憲吾がいなくても、きっとこの結婚生活は壊れていたに違いない。


優しいと思っていた結婚前の顔は、嘘の顔…


結婚してしまえば、女を自分の奴隷のようにしか考えていない、冷たい男…