里美は黙って憲吾の腕をひっぱると、ドアを閉めて降りて行った。


「祐輝君、何故女性に君は暴力をふるうんだい?俺は、話し合いをしなさいって言ったけど、こんな状況の中で晴香を求めても、受け入れるわけないんじゃないのかい?」


「離婚するってことは、俺は絶対しませんから!これは、晴香の一方的な考えで、俺は考えてませんから…」


「でもね、祐輝さん今の状況なら、不利よ。暴力っていうのは…」


「不利でもなんでもいいですから。世利だっているし、だいたいからして、晴香の友達の彼氏に、なんで俺殴られなきゃいけないんですか?」


「もうわかった。祐輝君帰ってくれ。今の君と話していても、何も解決はできそうにない。晴香のケガも心配だし、明日も自宅に戻らすことはないから、そのつもりでいてくれ!」