「晴香も同じ気持ちかい?」


「はい…」


「もうわかった~食べよう!明日から大変だぞ~体力つけて、気持ちしっかり持たないとな」


世利がオママゴトを思い出したように、憲吾の傍に引きずってくると、袋から出して、憲吾に渡しはじめた。


世利の行動で、場が和みはじめた。


「憲吾~晴香、お風呂入れてくれたんだって~今日はママの仕事が一つ減って楽できたよ~」


「は…い…」


顔を赤くしながら、憲吾は答えた。


知らない人が見たら、仲の良い家族に見えるこの光景…


このまま時間が止まってしまったら、どれだけ幸せだろうと晴香は思っていた。


明日待っている、困難な問題に、勇気を持って向かうつもりでいた…愛する憲吾と一緒にいられるために。