もう隠す気持ちはなかった。


世利を守りたい一心で、愛してくれることを願って結婚したこと…


自分を傷つけるような言葉を言って、抱くことさえ拒まれたこと…


無理矢理、犯されるように抱かれたこと…


世間体を気にして、会社での自分の立場を考えて結婚した祐輝の気持ち…


泣きながら、全てて両親に打ち明けた。


ママが泣いてるのを、心配そうな顔で世利は覗き込んでいる。


玄関が開く音がして、憲吾が入ってきた。


世利が笑顔になって憲吾に飛びついて抱いてもらう…


憲吾は今の状況がのみこめていた。


「お~来たな憲吾、ビールでいいか!」


「はい…」


「晴香も涙ふいて…憲吾が心配するよ。ねえ憲吾…ママもパパも、晴香の気持ち理解してるから、大丈夫だから…ねっ」