憲吾は、晴香を腕の中に優しく包むと、晴香に聞いた。


「晴香…晴香の気持ちを聞いていいかい?晴香は今どうしたい」


憲吾の胸の中に包まれていた晴香が、憲吾の腕を抑えるように、上半身を起き上がらせると、憲吾を真っ直ぐに見ていう…


「あたしは、憲吾を愛している…愛のない生活の中で、世利を育てていくのは自信がないの…世利にとっても幸せなことではないと思うし…周りから見たら、好きで結婚して、やっぱりダメだから別れるなんて、許されないかもしれない。でも、祐輝が怖いの…もう傷つけられるのは嫌なの。憲吾と一緒にいたい」


泣き顔になった晴香の唇を、憲吾はもうわかったよ…と自分の唇を合わせて、優しくキスした。


「よし!晴香~俺がいるから、勇気出たなきっと…俺も気持ち聞いて心が、はっきり決まったよ。もう泣かせたりしないからね」


「ありがとう憲吾」