入浴後に着る、タオル地の服を羽織らせると、自分もそれを羽織った。


ソファーに晴香を座らせて、右手のビニールを取ると、湿っていた手をタオルで、指の先から、きれいにふいてくれた。


「どうでしたか姫?お気に召されましたか?」


「よはまんぞくじゃ~」


「晴香~それなら、殿様だってハハハハッ…」


「そっか~うふふ」


「髪乾かすかい?」


「大丈夫…ありがとう憲吾。あたし嬉しい…」


憲吾は晴香の指を気づかって、今日はキスもしてこない。


指が病んだら困ると気づかってくれているのは、晴香はわかっていた。


「憲吾…キスして」


「ダメだよ…キスしたら…」


「大丈夫…指痛くないから」


憲吾は、晴香に触れながらキスをした。


「晴香…愛してるよ…」


愛しい憲吾の声は、晴香の心に響いて、愛されていることを実感できる。