晴香は右ききなので、右手をケガしていると、食べることも、何をするにも困っていた。


憲吾が、毎回食べさせてくれるから、晴香は子供のように甘えて、全部してもらう。


憲吾も、晴香にしてあげることに喜びを感じていた。


「それで…さっきの晴香ママのあったかい話しって…?」


「あのね、憲吾のパパ、ママには内緒ね。ママ高校生の時に、憲吾パパに憧れててね、後でわかったみたいなんだけど、憲吾パパもママを好きだったんだって。でも、ママ鈍感で告白もしなかったんでしょう…ママの親友だった憲吾ママが好きになって、二人はめでたくゴールイン~で、大学でパパも友達で仲良くしてて、ママが憲吾パパに憧れてたの知りながら、ママを守り続けたんだって~ママ、今日まで、パパが知ってたって知らなかったんだよ~」


「晴香パパ、優しいもんな~」