憲吾の車が玄関前に止まると、憲吾は降りてきて、晴香を車に乗せてドアを閉めてくれた。


「晴香、晴香ママの携帯に電話してくれるかな?」


「えっ…いいけど…」


かけるとすぐに、母が出た。


「もしもし、晴香ママ、憲吾です。仕事で空き時間できたから、晴香少し外の空気吸わせてやろうかなって思って、今家の前で電話しています」


「憲吾~色々話し聞いてあげてくれるかい。あの子、傷ついてることもあるから、私達には心配かけるって、多分本当の気持ち言わないから…ありがとうね憲吾。晴香頼みます」

「わかりました。代わりますね」


「もしもし…」


「世利のこと気にしなくていいから、憲吾と少しゆっくりしておいで~帰り夕飯近くだったら、憲吾にも食べて行きなさいって伝えてちょうだい」


「うん…」