「パパ…ありがとう。私パパと結婚して幸せだよ。晴香も世利も大きくなって。パパだからここまで幸せにやってこれたんだね。ありがとう…」


「もしかして…ママの好きだった人って…憲吾パパ?」


父母は、顔を見合わせて笑っていた。


その二人が本当に幸せそうで、晴香も嬉しかった。


「ママね、憲吾のパパとは高校の部活の先輩後輩でね、憧れてたの。でも、ママの親友だった憲吾ママを恋人に選んで…だからママも誰にもこの気持ちは言ってなかったんだよ。パパと結婚してからは、幸せだったから思い出に変わっていたしね」


「パパは、憲吾の父さんが、最初はママのこと好きだったのも知ってるよ。でも、祥子さんと付き合って…ママ鈍感だからな~でも大学で4人で一緒にいると、いつもママの気持ちは憲吾の父さんにあった…だけどパパはママが好きだったから、それでも良かったんだ。一緒にいられるならね。二人の結婚が決まって、パパにもチャンスが来た!って喜んだんだ」