「それでは、晴香よろしくお願いします。夜電話するよ晴香。少し話ししよう…」


「うん…」


少しふてくされたような祐輝の母親は、軽く会釈すると車に乗って帰って行った。


竜巻が去ったように、静かになって、皆はホッとしていた。


「晴香、何も食べてないでしょう。何も考えなくていいから、食べなさい。疲れたね~」


「ありがとう…パパ、ママ」


「祐輝さんも一人っ子だから、お母さんもまだ可愛いんだね~ママもわかるけど…あれじゃあ上手くいくことも、かえって良くなくなるよ」


「まぁ~いいから…晴香、俺達で世利の誕生日やり直すか~」


父がグラスにジュースを入れてくれた。


父母にビールを入れて、父の声で乾杯した。


「晴香、世利の誕生日おめでとう…ママはいつでも守ってあげるからね」