スパイシーな彼～あなたとの甘く優しい瞬間

晴香の父親からも、誕生日のプレゼントが渡された。


可愛い食器セットと、世利のために、使ってと、お祝い金。


「ありがとうございます」


祐輝が言った。


ケーキにロウソクを一本立てて、晴香が世利の代わりに吹き消すと、泣き顔だった世利の顔に笑顔が戻った。


世利が思い出したように、オママゴトセットを手に取り、遊び出した。


「晴香、それもプレゼント？」


「先日の友人達が、今日届けてくれたの」


素っ気なく祐輝に答えた。


親達は、料理を食べながら、世利の成長話に盛り上がっている。


でも、祐輝も晴香も、あまり食べもせず、二人の間を行き来する世利に、ただかまって遊んでいる状態だった。


しばらくすると、世利が目をこすりながら、ぐずり始めてきたので、晴香の母が手早くオムツを替えて、ミルクを飲ませてくれていた。