スパイシーな彼~あなたとの甘く優しい瞬間

「今日、講義終わったら、ピザ食べに行こう~」


そう朝皆を誘っていた祥子は、体調不良で帰宅してしまい、聡はバイトがあると帰ってしまった。


こんな時には


「祥子いないから、今日は中止です」


いつもなら、寛之にもそう断る美雪が、一度も打ち明けることなく、想い続けている寛之への2年越しの恋心に、祥子に悪いと思いながらも、一緒にいられる時間を作りたかった。


講義が終わり、待ち合わせ場所に寛之は来ていた。


「筒井先輩!祥子風邪気味で帰っちゃったんです」


「えっそうなの~聡もバイトだし…風間はこのあと予定は?」


「今日はピザ楽しみにしていたので…何も入ってません」


「そっかぁ~じゃあ二人でピザ食べに行くか!」


「はい!」


嬉しかった…寛之と二人っきりなんて、初めてのことで、胸がドキドキしていた。