「まだ時間あるから、横になってなよ。俺傍にいるから…」


晴香を鏡越しに見て、泣きはらした目が、可哀想だった。


このまま、自分と一緒に…


考えてはみても、言葉にはできない。


晴香の背中を支えるようにベッドに連れていき、横にさせた。


「憲吾…いっぱいいっぱい…ありがとう。傍にいてくれて、ありがとう…」


「約束しただろう。俺は晴香の傍にいるよ…大丈夫。何があっても心配するな…」


憲吾は、晴香の唇にキスした。


そして髪をなでながら、晴香の心を癒しのスパイスで満たしてくれている。


優しさに包まれながら、また眠りに落ちていく晴香…