憲吾と里美も、そのままうとうとすると、目覚ましが鳴った。


晴香も目を覚ましていた。


皆が覗き込むように見ると、明け方飲んだ薬が効いているのか、笑顔で


「皆ありがとう…」


と言った。


さて…これからどうするか。


里美は、午後からの出勤でも大丈夫というので、任せて憲吾も仕事に行くべきか悩んでいた。


晴香はこのままなら、あの夫のいる家に連れ戻され、その先どうなるのか心配もある。


里美一人に任せて会社に出ても、仕事が手につく気がしない。


春樹は、自分達よりも早い出勤なので、とりあえず先に里美の家を出た。


「憲吾も里美も大丈夫よ。仕事に行って…私ちゃんと帰れるから」


「ダメだよ!祐輝さんときちんと話ししないと、晴香帰すことできないから…」


「俺もついてるよ」