祐輝は、泣いてママの後追いをする世利を、やっとの思いで連れ帰っていた。


今日は会社でのクレームが相次ぎ、イライラして帰ったのは確かだった。


世利の様子を見て、世利から目を離したであろう、晴香に切れた自分が悪かったと後悔している。


何も聞かずに殴ってしまったこと…


指を折ってしまったこと…


取り返しのつかないことをしてしまった。


まして、明後日は両親そろっての世利の誕生会。


親達にどう説明しよう…


世利がグズっていた。


良く考えると、食事がまだだった。


晴香が用意してあった夕御飯…風呂も沸いていた。


俺は何てことしてしまったんだ…晴香はきちんとやっていたはずなのに。


胸に痛みを感じながら、世利のオムツを取り替え、食事をさせる。


今まで任せっきりだった子育てが、大変なことだと祐輝は反省していた。


食器も片付けられず、世利を風呂に入れ、添い寝しているうちに、祐輝も寝てしまっていた…