「柴崎さん~」


会計で呼ばれると、憲吾が全てやってくれて、待合室に二人を残し、痛み止めの薬をもらいに行ってくれる。


「晴香、痛いでしょう。大丈夫…?まずは、憲吾も一緒にうちに行こう…憲吾いるほうがいいでしょう」


里美はわかっていた。


晴香が今一番一緒にいたいのは憲吾だということ。


でも、今二人だけにしてしまうと、何もかも悪い方に流れていきそうで、自分が一緒にいることを望んだ。


「祐輝さんには、憲吾は私の彼氏だと思わせてあるから、大丈夫だからね…」


憲吾が戻ったので、里美は事情を説明して、里美の家に向かうことになった。


「私買い物して行くから、先に行って入ってて…鍵渡しておくから」


里美は、少しの間憲吾と二人にしてあげようと配慮した。


今の晴香が可哀想すぎて…癒される憲吾との時間も必要だと感じたから…