「茜なんて名前大嫌い」 捨てた親につけられた名前なんかほしくない。 「で、あんたたちは何のよう?」 話しかけてきた女生徒二人は、開いていた口を急いで閉じて顔を見合わせた。 「あ、あのっ。やっぱりなんでもないです」 「あっそ」 興味はさらさらない。 「んじゃ帰るから」 三人に冷たく言い放って私は教室を出た。