もう離れない。




そのまま自転車に
のっけられ

着いた場所は………………




「わあ…」


普段、素通りしていた
公園だった

木と木の間から差し込む
太陽の光がなんとも
いえないいい感じで

何より公園の中央の花壇は
ハートの形だった



「鈴、好きそーだなって、別れてたときに見つけたんだ、」


別れてたときとか
なんか悲しいな


「事情があっても別れたのは別れたなのに、俺、考えるの鈴ばっかで、どんだけ鈴のこと好きかここ来てほんとに分かった」


「優稀…ありがとうっ…ぅ」



嬉しい

別れてたとき辛かった

けど優稀はもっと辛かった

なのに私を想ってくれて
ただなんてこんなに幸せな
ことはないよ


「また泣くー泣き虫鈴ちゃん」

「もー優稀の馬鹿ー」

「俺、天才だけどーっ」


優稀の笑顔と太陽の光が
本当に眩しかった





離れていた日々は
私たちを強くさせたんだ

そう思えば辛かったことも
いい思い出にできるよ

離れていたぶん

これからずっと一緒に
いればいい

笑って過ごせばいいんだ