もう離れない。



「えー、ここに代入してー高木ー?「4です」


おじさん先生の数学の授業


まだ幸せの余韻に浸っていた



パタ



何も書いてないノートに
紙ひこうきがおちてきた


「(よんで)」


こんなのしてくるの
優稀しかいないよ

優稀をみると口パクで
そう言ってきた



[今日、デートしよう、今から抜けだせ]




行きたいけど
二人ともは抜けだせなくない?

無理無理と
手をふって優稀にいったら


「先生!俺の彼女が体調悪いみたい!保健室いってくる」


「ん?なにいってんだお前、彼女って「えー鈴、大丈夫っ?」


先生の声に普段から声が
大きめの後ろの席の
日和ちゃんの声が重なる



やばい!ばれたじゃん!


「俺の彼女は鈴っす!じゃっ」


「はー!?」


先生の声なんてお構いなしに
私の手をひいて全力疾走



「ちょー優稀やばくないっ?」

「……ん」



不意打ちにキスされて
もう何も言えない私


「…っ」


そしてまた全力疾走