もう離れない。




奈美はいつもそう

何かあったらすぐ家まで
来てくれて話を聞いてくれる


甘えちゃってもいいかな?



「あのね…」


私は今までのことを話した


「ひどいっ。鈴たちなんも悪くないのに。でも鈴ママも辛いよね。私は鈴がしたいとおりにしたらいいと思う」


「え…?」


「今、鈴の頭のなかに誰がいるの?」


「優稀」





「ふふっ。素直なりなよ?鈴ママはきっともうわかってくれてる、ね?」




奈美がドアの方をみる

お母さん…


「あ、ごめん、勝手に聞いて。でも奈美ちゃんの言う通り。お母さんは鈴に幸せになってほしいんだ」


「でも…」



「優稀くんは優稀くんだもの。幸せになりなさい、鈴。簡単に別れただなんて言わないでねっ」


いつもの優しい笑顔で
微笑んでくれた



「お母さん…っありがとうっ」


久しぶりにお母さんの
腕のなか

やっぱり安心するもんだね


お母さんが

私のお母さんで
いてくれて本当によかったよ

大好きだよ