もう離れない。



「ごめんな」



悲しく笑って

私に背を向けて歩きだした



離れていく

なんでなんでなんで?

大好きなのに、
こんなにも好きなのに


優稀は私のこと好きじゃないの?
最初から遊びだったの?


それでもあなたを離したくない


「待ってよぉー!!!!!!」


誰もいない静かな道の真ん中で
ただ私の叫び声が響いた



すると優稀の足は止まった


「ゆ、優稀っ!!」

まだ間に合う
追いかけようと走りだした

「来んなっ!!」


いつも誰にでも優しくて
二人のときはもっと優しくて
そんな優稀が怒鳴った


私の足はもう動かない
ただがくがくと震えるだけ