種ひとつ
―――――――
「んんー・・」
おや、サラが夢から覚めたようです。
カーテンの隙間から朝日が差し込み、チュンチュン、という雀の声が聞こえてきます。
顔を洗って髪をとかし、サラは朝ご飯を作ります。
「おはよう、ティラ」
おっと、その前にサラは、ティラにあいさつをしたようです。
ティラ、というのは何年か前にサラがお母さんに買ってもらった人形で、
サラの大切な友達です。
「ティラ、朝ご飯は何にしようか。ん?いいね、スクランブルエッグにしよう」
ようやく今日の朝ご飯が決まったようです。
「♪~♪~」
今日のサラはご機嫌です。
鼻歌を歌いながら、サラは朝ご飯を作り終えました。