恋愛相談は校舎裏で

「…雪乃ちゃん?」


「…え?……あ。」


…しまった。

夢中になりすぎた…。



自分の手元を見ると、せっかく直した先輩の髪がぐしゃぐしゃになっていた。


「…すみません…」


「んーん、いいよ。気持ちよかったし」



先輩の髪を再びきれいに直すと、先輩はにっこりと笑う。


いつの間にか両手は顔からどけられ、

さっきまではあんなに慌てたり焦っていたのに、

いつも通りの先輩へと戻っていた。