恋愛相談は校舎裏で

大好きな子の、大好きな笑顔が隣で見れる。



そんなひとつの幸せが、

俺はただただ嬉しくて、ギュッと握る手に力を込めた。


振り返って見た木には、小さな蕾がつき始めて。


「…夏輝先輩?」


「…なんでもないよ」



キョトンとする君に軽くキスすれば、綺麗に色づく白い頬。


見開かれた瞳には、俺の顔が映って―――。





春。



君と出会った季節まで


あと、もう少し。






~番外編fin~