恋愛相談は校舎裏で

俺はすぐに子供みたいにウズウズして、今すぐあの子のもとへと向かいたくなった。


でも今から行ったって、きっと不審な目で見られるだけ。


悩んだ俺の視界に次に入ってきたのは、家で見慣れた黒い毛並みに赤い首輪。


俺、思わずガッツポーズしちゃったよ。

嬉しかったんだ。

あの子との共通点ができた気がして。



それからの俺は、後で思えばバカだったなって思う。


あの子に気づいてほしくて、わざと告白を校舎裏で受けて。


初めてしゃべった日、これで終わりにしたくなくて、次の日に恋愛相談なんか持ちかけて。


その子は想像以上に鈍感で、

俺、何度もくじけそうになったよ。



でも、日に日に大きくなっていくこの気持ちの止め方はわからなくて。



この子が笑う隣に、俺がいれたらなって。



そう思ったんだよ。


…ね、


雪乃ちゃん?