恋愛相談は校舎裏で

「……」


「あ、先輩。しずくちゃん、相変わらず可愛いですね」



部屋のドアを開けると、しずくを抱きしめた雪乃ちゃんが、ニコニコ笑いながらお出迎え。


でも、俺はその笑顔に微笑み返すことはできなくて。



「みゃぁぁー」


「…わっ……ははっ、可愛いっ」


「……」



無言。超無言。


だってさ?


ちょっとくっつきすぎじゃねぇかってカンジなんだけど。



しずくは、じゃれながら雪乃ちゃんの顔を触ったりしてさ。

雪乃ちゃんもギュッて抱きしめたりしてさ。



俺だって、そんなに抱きしめ返されたことないんだけど。