恋愛相談は校舎裏で

頭に浮かんでは理性で消していく、俺の欲求。


色んな欲望になんとか耐えて家につくと、

雪乃ちゃんに先に部屋へと行ってもらい、俺はしずくを迎えに行く。



「しずくー、雪乃ちゃん来たぞー」


そう言いながらリビングへ行くと、しずくが待ち構えていたように俺の足下をすり抜けていった。


…本当のご主人さまは無視ですか、しずくさん。



「…はぁ…」



しずくを除けば、俺と雪乃ちゃん以外、誰もいない家。


俺の両親共働きだし。


……我慢できるかな…。



「……頑張れ、俺」



俺は一人で気合いを入れると、ゆっくりと部屋へ向かった。