暗くなった道を二人で歩く。

空気は冷たくて、息は白い。



でも寒いなんて、思わない。


私の右手には大好きな人の温かい手があるから。


寒かったら抱きしめてくれる人がいるから。



「…夏輝先輩」


「んー?」


「………大好きです」


「……俺も、雪乃ちゃん大好き」




明日も明後日も明々後日も。


毎日、会えるから。



二人が出会った、あの場所で――――







           ~fin~