「先輩何言って……」


「いや、違っ…あ、違うくないけど!」



先輩はおかしいくらいに慌てて、もう寒くなってきたというのに額に汗を滲ませている。


「先輩、深呼吸。」


「…すー、はぁぁ……」



額の汗をハンカチでふいてあげると先輩は「よしっ」と小さく息をはいた。


……落ち着いた…?



顔を覗きこむと、じっと真剣な表情で見つめられる。